和竿(竹竿)自作② 切り組み(竿の設計図)

和竿 竹竿は、1本の竿をただ切って、つなげて持ち運びしやすくするのではなく、組み合わせて目的の竿を作るのが和竿職人の腕によってかわるっていいます。

初めての和竿の切り組みなので、1本を切ってつなぐほうが無難だと思ったのですが、しなりやねじれ、節の間隔など見てみたら、素人目にも1本の竿から2.7mのヘチ竿が作れそうにないって思いました。

まず、竿の設計図を頭で想像します。もちろん、実際のプロの和竿職人さんの竿も参考にします。

キス竿とか、渓流竿とかフナ竿とか和竿の定番は、プロの和竿職人さんが設計図も書いてくれているんで、わかりやすいんですが、ヘチ竿はないので、本に載っている寸法などやカーボンロッドのヘチ竿の曲がりからイメージして自分の設計図をイメージします。

で、普通のヘチ竿ならば、既製品のカーボンロッドを使えばいいのですが、安いヘチ竿と同等のスペックなら作る意味がありません。既製品でも高級ヘチ竿クラスのスペックを目指します。

5千円程度のヘチ竿を2本持っているのですが(1本はもらったもの、もう1本は中古で買ったもの)

ヘチ竿の1本はタカミヤ 巧波240

穂先は付け替え 輸入物 チタン穂先 オールSIC

リール プロマリン 海将黒鯛

もう1本は、プロマリンの廃盤の竿です。

タカミヤ(釣りのポイントのオリジナルブランド)のヘチ竿は固すぎます。太鼓リールの糸の出をうまく調整しないと50センチクラスがかかった時の最初のつっこみでPEライン1.2号だと高切れします。号数を上げると操作がしずらいです。

ヘチ釣り用のナイロンラインに変えたらショック吸収してくれて60センチの真鯛でもなんなく取り込めるようになりました。

けど、PEのほうが感度がいいし、スルスルラインが出ていくので好きです。ナイロンラインは専用の高級なものでも、久しぶりに釣りに行くとクセがついているのでやりにくいです。

60センチの真鯛の強いつっこみでも全然竿が曲がらないので、竿というより棒ですね。ただし、穂先以外はオールSICガイドなんで、穂先もSICガイドのものにつけかえるとスルスルとラインが出て使いやすいんですが、釣ったあとが困ります。もっと竿が曲がって楽しみたいんですよ。それに動画のように竿のねばりで魚のつっこみに耐えるということが出来ないです。

プロマリンの廃盤 ゴクセンヘチDX270は、柔すぎですね。足の裏サイズでも曲がりすぎるので60センチクラスの真鯛もくる地元のホームだときついですね。

家から歩いて1分の堤防では、ヘダイ、真鯛の40センチクラスがよくかかって。年無しのチヌや60センチ程度の真鯛もけっこうかかるので、そのあたりと楽しめるものがいいですね。

第二グラウンドを漁港が橋げたタイプで下にもぐられるので固い竿がいいのですが、ホームグラウンドでは、ねばりがあるのがいいですね。

そして、市販の穂先は細いところが長すぎて、あわせを大きくいれないといけないのが好きじゃないです。

穂先は細くて感度がよくても穂先から20数㎝の所でぐっと魚が乗って、胴で弧を描くのがいいですね。

けれど、60センチの真鯛にも負けないパワーがある竿。そんな和竿を作りたいんですよね。

それをイメージして冬に入手した竿を見たら、曲がりすぎ、テーパーがなさすぎでした。

40センチクラスのチヌとかと遊ぶ分にはちょうどいいかなって感じですが、これしかないので作ります。

チヌのヘチ釣り用の穂先のグラスソリッドを見たら、60cmで穂先の直径が0.5mmで元径が4~5.5mmの商品がありました。

元径を4mmで組むと私の持っている布袋竹のテーパー、しなりなどではイメージとずれるので、元径を5.5mmでいきます。

そうすると、少しでも太い箇所とつなぎ、イメージに近くなるのでこのようにしました。軽く火入れした状態なので、矯めでもっと固くなると思うのですが、それでも今回は、穂先のグラスソリッドを60cmで穂先の直径が0.5mmで元径が5.5mmで25cmほどを竹に突っ込みつなぐようにします。

270cmのヘチ竿を作る予定で

穂先のグラスソリッドの外に出ている長さが35cm

穂持ちが95cm

そこに印籠芯を10cm突っ込んでいる状態で、外に20cm?出ている状態。

穂持ち受け(手元上)が100cm?

手元が40cm?

こんな感じでいこうと思っています。

このように切り組みがすみました。

この時に必要な道具、購入するものが

穂先用グラスソリッドなど

竹を切るもの……竹用のノコギリをおすすめされていますが、これは、竹をまわしながら切りますが、下手だとケバが出やすいので、細い箇所はよく切れる剪定ばさみのほうがおすすめです。絶対にケバが出ないですし。

やすり……竹を切った箇所に少しヤスリがけして、引っかかったりしてケバが出ないようにします。

ノコギリで切る場合は、竹を回しながら切るとケバが出ないです。

ちなみに、節が左右にきて、下にガイドをつける状態になります。

節と同じ並びにガイドをつけると曲がりすぎて折れやすいです。

なんで、矯めの腕がないと竹のねじれをとれないのでやめたほうがいいです。

ねじれていない竹の箇所を使います。

切り組みは竿の設計図作りですから凄く楽しいです。

プロの和竿職人さんだって、お客の要望の100%かなえるのって難しいでしょうし、まあ聞き出すのがプロの仕事かもしれませんが、昔は、馴染みの客が行きつけの和竿職人さんに何度も頼んで自分のイメージを理解してもらっていたらしいですが。

なんで、素人でも他人の竿を作るための切り組みって難しいかもしれませんが、自分の理想の竿の切り組みなら理想は自分が一番理解していますからね。

私の理想のヘチ竿は40cmクラスも竿がしなって楽しめて、60cmの突っ込みにもPEラインでも耐えれるものですね。スルスルとラインが出るかどうかはガイドしだいですしね。

ただ、雨が降った時でも竿にラインがへばりつかないようにしたいです。

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